ゼロの使い魔 ハルケギニア南船北竜
第四十八話「ドーピニエ」マザリーニとの密談を終えたリシャールは、幾ばくかの書類を受け取ってから、アーシャに乗ってヴァリエール公の別邸に降り立った。 王都内での近距離の移動でも、アーシャが使えるのは便利だ。やはり、王都は無理でも近郊に別邸を構えるべきかなとも考える。王都往復便でこちらを行き来する兵士の滞在費も馬鹿にならないし、リュカらに限らず、セルフィーユ商人達の拠点にでもできれば、彼らも経費が圧縮されて潤うはずだった。 「ふん、随分と疲れた顔をしておるな?」 「はい、揉まれてまいりました」 公爵は執務の最中のようだったが、リシャールを仕事場に招き入れてくれた。 「で、鳥の骨にどんな無茶を押しつけられたのだ?」 「お見通しでしたか」 リシャールはドーピニエの併合と、製鉄技師についての一件を話した。 「またろくでもないことに巻き込まれたものだな……」 「はあ」 「まったく……。 王家への忠誠心と、私心無きことは百歩譲って認めてやっても良いが……あ奴は我々古き血筋への扱いがことごとくなっておらん! 小物役人を捕らえるために諸侯をだしにを使うなど、礼を失するも甚だしいわ! つい先日もわしを名指しで海賊討伐の費用を出せなどと……」 なるほど、義父をしてこの怒り。大した嫌われぶりであった。 「公爵様」 「うむ?」 「公爵様の怒りに油を注ぐ発言になるかもとは思うのですが……私はあの方を特に好いているわけではありませんが、嫌いにもなれませんでした」 「……ほう、それはまたどうしてだ?」 一拍おいたことで、公爵も多少は冷静さを取り戻したようである。リシャールは続けた。 「先に公爵様が仰られたように、王家への忠誠心と、私心無きこと、これが理由です。 些少ながら今回、宰相閣下の辣腕振りを目にすることが出来ました。 その気になれば、トリステインを私することは十分に可能であるとも思いました。 ご本人には、まったくその気はないでしょうが……」 「それは認めよう」 憮然として公爵は頷いた。 「私もなのですが、諸侯はどうしても国よりも自分の領地のことを優先しがちです。 それは、国が常に安泰だと、心のどこかで甘えているからではないかと思います」 勤め先の会社がいつまでも安泰とは限らないのだ。社員は自分に任された仕事と給料だけを気にしていれば良いというものではない。 トリステインは数千年の歴史を誇る古い国家である。危機もあったであろうが、今まで存続してきただけでも凄いと、リシャールは思っている。 「玉座が空位で王家の方々が親政を行われてもいない現在、トリステインは最大級の国難に見舞われても不思議ではありません。 現に、私程度の者にさえ、国外からの手が伸びております。 その上、国の中枢では明らかに罪を犯している小物の逮捕にも、周囲の顔色をうかがわねばなりません」 「……そうであったな」 「この内憂と外患を押さえ、尚かつ国が破綻していない現状。 それを支えているのが、おそらく枢機卿でしょう」 「ふむ」 「一時的に諸侯の機嫌を損ねようと、負担を強いようと、国家と王権の安泰には代えられません。 今も自身の風評など意に介さず、政を進められています」 複雑怪奇な国家事情も、自分の知るような身近なものに置き換えれば、多少は判りやすいものだ。 リシャールは、同族経営の赤字会社で、社員に無理をさせるようなものかと考えていた。同業他社に市場を圧迫され、更には横領を繰り返す社員達。先代の社長が亡くなって以降舵取りは不在で、跡継ぎはまだ子供で仕事を任せられず、外様の専務が辣腕を振るってどうにか会社を存続させているようなものだろう。 「そして大事なことですが、諸侯に負担を強いるのは国家にとって必要なことでもあるということです。 クルデンホルフの様な例もありますから、王政府としては諸侯に力を持たせ過ぎるのは良くないでしょう。 商人が力を付けすぎないようにと、税を他の諸職業よりも高くしてあるのと同じ理由ですね」 クルデンホルフ大公国は、強大な財力を背景にトリステインから独立をもぎ取ったという経緯を持つ小国家である。半ば属国ではあれど、間違っても一領主ではない。 「もちろん、負担を強いられる方にはたまったものではありませんから、マザリーニ枢機卿が必要以上に嫌われるのは当然です。 ただ、国に安定して貰わないと、その他の全てが水泡に帰してしまうのも事実です。 私も、せっかく得た領地が無くなってしまうのは嫌ですから……」 先ほどの例ではないが、努力の末に手に入れた課長の椅子も、会社が倒産してしまえば意味がない。 「ですので、私は今回王政府から便利使いされてしまいましたが、国という視点から考えると反論がしにくくなります。 私も間違いなく、叙爵の時にはアンリエッタ殿下、ひいては王家への忠誠を誓っておりますし……。 それに、実利も予想以上に大きかったですから、取引として考えるなら、枢機卿も私も、お互いに黒字であったかと思います。 ……もちろん、今後も便利使いされるかもしれませんが、要求される負担は、間違いなく王国と王家の安泰に繋がっていると思うのです」 枢機卿側、いや王政府には貴族への牽制と腐敗物の切除と将来の収入増、リシャールの側には領地とそれに伴う実益。製鉄技師の方は王政府もリシャールも互いに利益を得るということで一致を見ている。 「私心のない方ですからね。 また、それだけ色々と要求されるということは、宰相閣下に実力と信用を認められている証拠にもなりませんでしょうか?」 公爵はため息を一つ吐きだすと、椅子に沈み込んだ。 「お主と知り合うのがもう一年早ければ、家など興させず、婿養子にしておいたものをな。 ……我が人生に於ける最大級の失態かもしれん」 為政者として、また義父として、最大級の賛辞であろう。リシャールは一礼した。 公爵には想像もつかなかっただろうが、リシャールの政治的感覚や見識が特に優れているというわけではなかった。 ハルケギニアでは、例えば平民では、家業に関する知識技術と狭い範囲での一般常識があれば十分とされるので、それ以上は必要に応じて働きながら学ぶことが殆どだった。最初は洗濯だけをしていれば良かった見習いメイドも、仕事場での立場が上がれば文字の読み書きや、貴人に対する礼儀作法などを要求されるようになる。この場合は先輩のメイドから手習いを受けることが多い。 貴族は様々だった。家庭教師や両親によって基礎知識を身につけるところまでは大して違わないが、下級貴族なら官吏や職業軍人としてそのまま仕事に就いて実務の道を歩むことが多い。それなりの爵位や財産、領地を持つような貴族になって初めて、学院や王軍士官学校への門を叩く。各地にある有名どころの魔法学院や、士官学校の中でも高級指揮官課程などの高等教育機関に大手を振って通えるのは、その中でも一握りの裕福かつ上流の一部貴族子弟に限られる。 それでも国家や為政を論じるような見識を持つ者は、教育よりも経験と自助努力によるところが大きかった。公爵らがリシャールの言動に驚いても無理はない。 中世レベルの封建社会であるハルケギニアでは考えられないだろうが、日本では高校生ぐらいになれば、TVで日々放送されているような解説と映像を伴った政治経済のニュースを全く理解できない者は希であったし、そもそも小中学生でも新聞を読んで内容を理解出来る者は少なくない。九年間の義務教育が基礎としてあり、その延長上にある高等学校教育を九割以上の者が受ける上に、その後の日常生活の中にも常に政治情報が氾濫しているのだ。特段気にかけずとも、ある程度の知識や情報は身に付く。これら教育と知識を身につけた一般的な現代日本人は、ハルケギニアでは相当な高度教育を身につけている専門職に匹敵すると見て良い。 その代わりに、現代日本では学問分野や職業が細分化されすぎていたり、情報量が多すぎて逆に混乱を招くなどの弊害もあった。社会の発展段階や魔法に起因する文化による差という面もあるから、即現代日本が良いとは言えない。 いずれにせよ、リシャールに対する公爵らの驚きは、幸いにして好意的なものであったから、今のところはリシャールに対する枷とはならなかった。 「まあよいわ。 いかな娘婿とは言え、お主は他家の当主でもあるからな。 これ以上は口も挟めん」 茶杯でのどを潤した公爵は、リシャールの方を見てからにやりとした。 「まあなんだ、そのうち良い物が出来たら持ってこい。 わしが買い取ってやる」 「はい、ありがとうございます。 ……あ!」 「ん!? どうかしたのか?」 リシャールはお土産にと作った『亜人斬り』を、公爵家に置いてきたのを思い出していた。 その夜は公爵家の別邸に泊めて貰い、翌朝一番に王都を立った。 うん、やはり自分も別邸を買おうと、リシャールは決めた。この利便は金銭の問題ではないのだ。王宮から竜牧場までは結構距離がある。少々高くついても、王都内の方が良いだろう。 昼過ぎにセルフィーユに戻ると、マルグリットをつかまえて今後のことを相談した。但し、ドーピニエの件については黙っておく。隣の領地でそれらしい動きがあっては、マザリーニの計画に支障が出るやもしれなかったからだ。 「まあ、では製鉄技師の件は……」 「ええ、王政府から派遣して貰うことになるかと思います。 ですので、立地の方もそろそろ考えておかないといけませんね。 ああ、セルジュさんには僕の方から手紙を書いておきます」 シュレベールの鉱山がもっと海に近ければよかったのだが、こればかりは仕方がない。領内を流れる川は幅も狭く、領内奥深くにまで運河を通そうにも、土地の高低差が大きかった。 今は産出量を縮小して他に労働力を振り分けている鉱山の労働者も新たに集めねばならないし、そうなれば増員に伴っての生活基盤を整備せねばならず、更に採掘量を増やせば新たに荷馬車なども手配しなくてはならない。 本格的な稼働には少しでも早く持ち込みたいが、領内の受け入れ準備も急には進められなかった。 話が進めば進んだだけ泥沼になっていくような気もしたが、歩みを止めるわけにも行かないリシャールとセルフィーユ男爵領だった。 リシャールが王都から戻って僅かに五日後、伝令の腕章を付けた兵士が城に駆け込んできた。代官は無事に逮捕されたようで、万事予定通り進めらたしと伝えられた。リシャールは伝令を労って休憩していくように言い含め、自身は出立の用意をした。書類入れと杖とマントぐらいか持たないが、ヴァレリーに後事を託して部屋を出る。 リシャールは乗用馬車の用意をさせ、早速乗り込んだ。アーシャには上空を飛んでもらい、形だけリシャールの乗っている馬車を護衛して貰う。特に問題はなかろうと、兵士は連れていかない。 まずはシュレベールでゴーチェを呼ぶ。 「ごめんなさい、どうしてもゴーチェ殿の力が必要になりまして……」 「ドーピニエですと!?」 相当驚いていたようだが、ゴーチェは仕事を放り出して馬車に乗ってくれた。彼にとっても他人事ではないらしい。 「ですが、向こうの者も喜ぶでしょう。 これまでも、持ちつ持たれつの関係でしたが……。 今年など、冬にはこちらで麦を借りられないかと、内密に相談があったぐらいですからな」 「そこまで酷いのですか?」 「……麦畑の広がる土地ですがね」 ゴーチェは明るい様子ながらも、肩をすくめて見せた。 リシャールとしては、頭の痛い限りである。 ドーピニエは、台地に麦畑の広がる狭い領地であると、リシャールは資料から知っていた。目の前には、確かに刈り入れの終わった麦畑が広がっている。 しかし、手入れが行き届いているとは言えない状態だった。今の時期なら畑を起こすか、休閑地にしても何らかの作物や牧草を植えたりしているかする筈である。 「これは酷い……」 ラマディエのあたりはリシャールの梃子入れもあったから今では幾分か持ち直してはいるし、最初からここまでの状態ではなかった。 「領主様、着きましたぞ」 馬車は代官の館らしき建物の前で止まったが、今もまだ王軍の兵士がきびきびと走り回っていた。 リシャールは、ゴーチェには先に村長と話をしてもらうことにして、自分は兵士に案内されて屋敷の中へと入っていく。 王軍の指揮官と短い挨拶を交わした後、リシャールは知っておくべき事を聞き、事後の打ち合わせをした。指揮官によれば、問題の代官は既に馬車に乗せられて連行されており、今は証拠固めの為に家捜ししているとのことだった。 特に手伝えるようなこともなかったので、何かあれば連絡を入れて貰うことにして館を後にする。数日中には、ここも引き渡して貰えるらしい。 リシャールが館を出ると、ゴーチェに連れられて彼と同年輩の男が頭を下げてきた。 「領主様、彼がドーピニエの村長です」 「初めまして領主様、わしはダニエルと申します」 王軍には既に聞き込みを受けた後らしく、向こうには呼ばれるまで行かなくても良いそうだ。長話になるだろうからどこか座れる場所はないかと、ダニエルの家に案内して貰う。 村の様子は、やはり酷いようだった。 リシャールの城館で働いている娘達はともかくも、畑を半ば諦めて、セルフィーユに出て出稼ぎをしている者も多いという。おかげでこの冬はなんとか越せそうですと感謝されては、返事に困るリシャールだった。 ゴーチェが懐柔してくれたのか、これからは上向きになりましょうと、ダニエルは笑顔で語った。 ダニエルには近日中に戸籍簿を作ることと、村の問題点をまとめておいて欲しいことを申し送り、こちらでもいくらかの改善は検討すると言うことで話をまとめる。 ゴーチェには税や訴状などの実務の説明を兼ねてもうしばらくダニエルと話をして貰うことにして、リシャールは馬車を残し、アーシャでラマディエの庁舎へと向かった。 マルグリットにドーピニエ併合の顛末を話して、宰相との密約があったので話を先に出せなかったことを詫び、あらためて今後について話し合った。 「まあ、宰相閣下と密約を結ばれるなんて……リシャール様は大物でいらっしゃいますわね」 マルグリットは感嘆一つで許してくれたようで、リシャールも一息つけた。黙っていたことが、少々心苦しかったのである。 新たに現在ある領道を同じ道幅でドーピニエまで伸ばすこと、非常用の麦の備蓄を増やすこと、また領内を往復する荷馬車を増便することなどはすぐに決まった。だが農地の再整備や支庁を置くかどうかなどは、落ち着いてからでないとダニエルにも聞けないので、保留にしておく。 「でも、まだまだ足りないところだらけですね」 「……リシャール様、半年でここまで領内が整ったことの方があり得ないのですよ?」 「そういうものですか」 「はい」 マルグリットは自信たっぷりに答えた。 教会の増築、ドーピニエ、製鉄所の準備。 少し先の事でさえ、これだけの仕事が山積みになっているのである。 ほんとかなあと思いながらも、リシャールは新しい布告の準備をするべく、執務室へと向かった。 翌日リシャールは布告を出して、ドーピニエの併合と、それに伴う道路工事の予告などを領内に知らしめた。 自身は先に募集した建設作業員らと共に、しばらくは大聖堂の工事に専念する。 リシャールがセルフィーユに戻ってきた翌日、クレメンテ、マルグリット、リュカ、ゴーチェを合わせた五人で長い会議を開いたのだが、リュカらがまとめた領民達の意見は、余所に負けないぐらいの立派な教会にして欲しいというものが多かったのだ。 規模や建物などは単に大きくすればいいわけでもないので、クレメンテの知るロマリアの聖堂の内部配置や建物の様子を聞き取りながら、リシャールは簡単な概念図を作っていった。途中でリシャールも含め、皆からの意見をあれもこれもと盛り込んだ結果、少々とんでもないことになってしまって幾度も書き直す羽目になったが、それぞれが納得した形で青写真が出来上がった。 「町中からも見える高さの尖塔は、是非欲しいですぞ」 「大聖堂を中心に、クレメンテ様らが暮らす奥棟、巡礼宿舎……」 「大聖堂の規模を考えると、奥棟は余裕を持たせた方がよろしいですわね」 「小さな結婚式などは、今までの教会をそのまま使わせていただきましょう」 「僕は神学校とまでは言えなくても、学舎を併設して貰えると嬉しいです」 結局、今ある教会はそのまま小聖堂として残し、大聖堂を中心に周囲に幾つかの施設や建物を造るという、新築と変わらない大事業に発展してしまったが、それでいいとリシャールは思っていた。ブリミル教の影響力の大きさは、クレメンテにマザリーニとここしばらくで身に染みていた。それに仕事を生み出すことは、生活の苦しいドーピニエへの一時的な救済にもなる。 今は第一期工事として、大聖堂を作っていた。大まかな作業自体はリシャールが錬金とレビテーションで行い、細かな作業は雇った村人や出稼ぎの作業員らに指示を出して行わせている。アルトワの教会や王都の大聖堂を思い出しながら、重厚な作りを意識した。 錬金の元になる材料などは、地下室を作る前提で地面を大きく掘り返して建材ゴーレムを作り、一部は余所からも運び入れた。 内装などは領内の森から木を切り出し、それを運び、職人達が加工するように手配も済んでいる。 とにかく、大きな作業だけは数日のうちに終わらせてリシャールはこちらから手を引き、ドーピニエまでの道路工事に取りかからねばならない。可能なら、種まきが始まる頃までには、完成の目処を立たせておきたいのだ。 ドーピニエまでの道路工事も、予想以上の難事業になってしまった。 ラマディエからシュレベールまでにかけての工事は起伏の少ない分楽だったが、こちらの方は、橋が一カ所あるのは変わらなかったが、高低差がある上に峠道になっていたからだ。 しかし、物流の面でも民心の面でも、ドーピニエだけを低く見る訳にも行かなかった。 リシャールはいつぞやのようにシュレベールからサミュエル老を呼んで、山崩しを繰り返した。 結局、大聖堂のリシャール担当部分と道路工事には併せてひと月もかかったが、ぎりぎりで間に合ったようだ。少なくとも、種まきの時期に農民を労働者として無理に雇わずともよくなった。その一方で、出費の方もマルグリットとリシャールが揃って頭を抱えるほどの金額になってしまったが、なんとか年末の返済に使う小切手には手を着けずに済んでいる。もっとも返済額の方も増えていたので、一通りの工事が終了した後、リシャールはまた鍛冶場で汗を流していた。 おかげでセルフィーユの聖堂は地方にしては相当立派なものになりそうだったし、ドーピニエは名実ともにセルフィーユの経済圏に組み入れられた。 「あとはマザリーニ猊下を信じて、製鉄技師を待つだけだなあ」 リシャールも相変わらず忙しくはあるものの、着実な前進に手応えを感じていた。 アルビオンでは王弟の反乱未遂、ガリアでは国王が崩御と明るい話題はなかったが、今年も残り二ヶ月、種まきの終わったケンの月の月末時点でのセルフィーユ男爵領は活気に溢れ、人々も上を向いて歩く者が多かった。 ←PREV INDEX NEXT→ |